250TRフロントフォークOH

左のオイル漏れは、インナーチューブの穴あきが原因っぽいので、
巷で噂の裏技は全然通用しませんでしたので、
新品インナーチューブに交換しようと思います。

それにしても、ダストブーツの中で、穴あきが起きるってどういうことなん?

錆びが発生して、磨いたら穴が開いた?

何か細い工具で突っついた?

謎です。

全体的にそんなに点錆びもひどくないのに。

 

まずは、パーツ、工具を揃えました。

 

初めてフロントフォークOHをするので、失敗するかもという不安もあり、

右は、オイル交換に留めようと思います。

フロントフォークの突き出し量を

測定してみると、

左右ともに9.5mmでした。

純正標準値は17mmなんですけどね。

フロントフォークを取り外すには、
・ブレーキキャリパ
・スピードメーターケーブル、クランプ
・フロントホイール
・左アスクルナット
を外す必要があるようです。

トッププラグは、アッパ取り付けボルトを緩めてから緩めるそうな。

キャップラバーを外します

特に傷んでもなく、再利用します。

アッパ取り付けボルト12mmを緩めます。

(ここの締め付けトルクは、20Nm)

そして、トップボルトを緩めます。

1/2(12.7mm)の工具で代用できました。ちょっとガタあるけど。

が、13mmの四角いドレンプラグソケットも準備した。

(ここの締め付けトルクは、23Nm)

トルクは規定値だったようで、すんなり緩みました。

そして、ロア取り付けボルト14mmを緩めます。

(ここの締め付けトルクは、29Nm)

メーターケーブルクランプ8mmボルトを

外します。

メーターケーブル、ペンチで緩めて、

回すとスポット取れます。

右側も、
アッパ取り付けボルト緩めて、トップボルト緩め、
ロア取付ボルト緩めて、

ブレーキホースクランプのボルトナット8mm

キャリパー固定ボルトを外します。12mm 2本。

締め付けトルクは34Nm

キャリパーを置くものを準備しておくといいかも。

100均の踏み台とか。
ちなみにこれは100円の安物ではなく高さのあるタイプ。

ホイールを外す場合は、左側(メータケーブル側)は触る必要なし。緩めない。

右側(キャリパ側)のアスクル取付ボルト6mm、

アスクル12mmの六角を緩めます。

(締め付けトルクは、取り付けボルトは20Nm、アスクル88Nm)

ここも、規定値だったのか、すんなり緩みました。

緩んだら、ジャッキアップ。

タイヤを足で支えつつ、

アスクルシャフトを

外します。

カラーも取れます。

アスクルシャフト、カラー。

左側は、メーターギアハウジングが

取れます。

フロントホイールとったどー!

 

メーターギアを確認

取り付ける際は、

突起を合わせる必要があるらしく、

どうなってるのだろうと見るも、全然分からず、
パーツクリーナーで清掃したら、突起が見えました。

今回、左はOHするので、
左のアスクル取付固定ボルトと、

アスクルナットを外しておきます。

フォークボトムアレンボルト(フォーク根元の六角ボルト)を外す必要があるので。

右の固定ボルトも落ちたらあれなんで外しとこ。

フォーク固定のアッパー、ロアボルトをゆるゆるにし、

フォークを左右に回しながら、引っこ抜けました。

フロントフォークとったどー!


長さを計ってみます。

インナー、アウターの境目が41cmくらい

全部で78cmくらい

 

トップボルトを緩めます。

スプリング圧で飛び出すのでタオルなどで保護しつつ。

トップボルトは2cmほどでしたので、そのくらい緩むと爆発的に空きます。

ボルト、スペーサー、ワッシャー、

スプリング、

の順です。

トップボルトは2cmくらい

スペーサーは10cm

錆びが出てました。ペーパーで磨いたけど、取り切れないほど。
欠品パーツで納期1ヶ月くらいかかるので買わなかったけど、買っておけばよかった。。。orz
「92026-1288 スペ-サ,フオ-ク,L=100 ¥792 欠品中」

スプリングは

42cmくらい。

マニュアルによると、417.9mmで、使用限度は409.5mmらしい。

オイル排出してみると

220mLくらいしか出てこなかった。

オイル交換時316mL、分解時371mLなのに。

オイル排出終わったら、

 
新品オイルを入れていきます。

オイル交換時 約316mL

ダイソー計量カップで計って、

泡立つ感じもなく入っていきました。

伸縮させてエア抜き

大してブクブクなるわけでもない(小さなプツプツ)ので、
どの程度していいものやら。

フォークオイルレベルゲージで

最圧縮時 104mmで合わせてみます。

ゲージにオイルがつかなかったので、
少量足したんですが、

足した分、抜くことになったような気もするので、

最初の計量分だけでよかったかも。

パーツクリーナーで綺麗にした中身を戻していきます。

スプリング

絞り側を下にするそうですが、ボクの目では見分けつきませんでした。

入っていた通りの向きにしました。

ワッシャ、スペーサーを

入れる際にはフォークを伸ばす必要あり。

トップボルトのOリングは傷んでなかったけど、新品に交換しました。

ぐっと押さえつけながら、

フォーク側を回して、ボルトを締める感じがやりやすいかも。

2cmくらいありますが、だいぶ入れてから手を離さないと、
再び爆発します(しました(汗)

工具で仮締め。

本締めは車体につけてから、23Nm。

フォークが入る箇所を清掃し、

取り付け。

突き出し量は、外す前は9.5mmでしたが、標準の17mm、
いや、ローダウン予定なので、20mmにしました。

 

左側のフォークも、トップボルト外して、オイル排出

オイル漏れしてたせいか、右より少なく200mLない状態でした。

左右、規定量入ってなかったんじゃね?

オイルが抜けたら、こちらはオイル交換だけじゃなくOHするので、分解です。

アウターをバイスで固定し、特殊工具でシリンダユニットを固定し、
ボトムアレンボルトを外す。
とのこと。

特殊工具、Hex24は、ホームセンターで準備済み

長さは40cm以上あれば届くことが判明。100cmは長すぎたけど、これしか売ってなかった。

根元の8mm六角は4cm以上必要。

さぁ、外せるだろうか?

(シリンダユニットを固定せずに外すには、
 電動でもダメらしく、エアインパクトが必要らしい)

一人作業で、バイスもないので、手と足で頑張るしかない。

24mmのメガネをかけて、こっちは放置で、

8mmの六角を回して、外してみる。

万力を買っておくべきでした、アウターを抑えるのが結構難しかった。

無事、外せました!

ボルト、再利用可能な感じでした。

シリンダー摘出

シリンダベースは中に残ってる。(振ったら出てきそうだけど、あとでいいや)

ダストブーツを外し、

スナップリングを

外し、

アウター、インナーを勢いよく数回引っ張って、

分離させます。

結構あっさり、分離しました。

シリンダベースが残っているので摘出。

各種パーツを清掃。

シリンダー

ベース(カラーみたいなの)は、すぼんでいる方が上。

オイルシール
ワッシャー
ブッシングアウター
ブッシングインナー(新品インナーには付属する)

マニュアルによるとブッシングはアウター、インナーともに交換部品。
 

組み立てていきます。

シリンダユニットをインナーに入れ、底から出た先端にベースをつける

ベースはテーパーが上。

そしてアウターに挿入

根元の新品のボルト、ワッシャーを

取り付け。

トルクは29Nm

また、なんちゃってSSTを使って頑張って締める。

万力買っておけばよかった~と後悔。足で抑えつけるのがちょっと厳しめでした。

なんとか難関をクリアできたのでよかった。

次なる難関は圧入作業です。

新品のガイドブッシュを入れて、(合い口は車の左右に向ける。)
その上に古いガイドブッシュを置き、

叩きこむ

専用工具を買っててよかった。

簡単に叩き込めました。

古いガイドブッシュを外し、

新品ワッシャーを入れ、

オイルシールを入れる準備で、

サランラップを巻き、

シリコンスプレーで、滑るようにし、

オイルシールにグリスを塗って
(マニュアルでは、二硫化モリブデングリース)

少しキツメなのでキズつけないように、慎重に挿入。向きも重要(準備編参照ください)

そして、叩きいれる。

専用工具だからか、楽勝でした。

新品のスナップリングを

はめて、

新品のダストブーツをはめて、

あとは、オイル交換と同様の手順。

分解時なので371mL注入しました。

左のフォークOH完了!

 

フォーク挿入部を清掃して、

突き出し量調整し、仮止め。

アスクルがスルスルと入る位置を調整。
(突き出し量の左右同一値より、アスクルがスルスルと入ることが大事)

 

フロントタイヤ・ホイールの組みつけを行っていきます。

メーターギアハウジングに、ベルハンマーメタルグリスを塗るのですが、

突起位置を確認しておいて、塗って、

組みます。

ハウジングのストッパを、フォークのストッパに入れる。

マニュアルの写真が見づらい。

この突起を

この間に入れるようです。

キャリパー側は、カラーを入れて、アスクルを締めていきます。

外した手順と逆に組み立てていけば

完成。

 
 

今回、交換した部品たち。(インナーチューブも新品に交換した)

マニュアルで交換部品とされているものたち。

この
インナーチューブに固定するブッシングと
「44065-1083 ブツシング(フロントフオ-ク),インナ パイプ ¥1,254」

オイルシールの下のワッシャの下の圧入するブッシングの限度がよく分からない。
「44065-1084 ブツシング(フロントフオ-ク) ¥1,122」

再利用できそうだけど。

なんなら、オイルシール自体も

へたっているように見えず。

トップボルトのOリングと、ダストブーツは、傷んでなかったら交換不要らしい。

スナップリングとオイルシールの下のワッシャは錆びが出てたので、交換してよかった。

心残りは、10cmのスペーサーが、左右ともにサビサビで、磨いても取れないほどだったこと。

欠品中で納期が1ヶ月くらいかかるので買わなかったのが悔やまれる。

フォークの上の方のスプリングを抑えてるだけの部品なので、
そこまで性能に影響なさそうだけどね。

 

オイル交換の右。

OHした左。

試走してみて、どちらも無事だったので、よかった!

初めてのフロントフォークオーバーホール、成功したみたい(^-^)v